桐政会とは(設立までの経緯)

それは始まった
 2005年冬、わずか4人のメンバーから桐政会は始まった。時代は、まさに激動の渦中にあった。同年9月11日、衆議院議員総選挙にて自民党は過去に例のない圧倒的大差で勝利したものの、国内外に問題は山積していた。憲法1つとっても、今や国論は完全に二分している。他にもアジア外交、年金問題、地方自治制度等々、時代は様々な層における議論を必要としていた。

理想の大学
 一方、「理想の大学像」 を目指して設立されたはずの筑波大学において、このような時代のダイナミズムへの対応は敏感なものではなかったように思われる。例えば東京の大学の学生 は、自らの問題意識を数ある勉強会によって理論立て、学生団体や市民団体において行動に移すことが比較的容易にできる。そしてそれらを通して多くの人々と 出会うことができる。そして実際に行われている。では、筑波はどうか?
 筑波大学の問題の一つが「場の不在」だ。社会問題に多かれ少なかれ関心を寄せる学生が社会学類や国際総合学類を中心に多くいるにもかかわらず、気軽に集まる場を持てないために、他者を通じてその関心を広げ、深めることが困難なのだ。このような問題意識から生まれたのが桐政会である。

勉強・議論・実践
 桐政会では、少しでも社会問題に関心を持つ学生が自由に集まってつながりを持ち、「勉強・議論・実践」できる場を創り出そうと考えた。そして自由に集まるためには、団体として特定の主義・主張に偏り、会員にもそれを押し付けるといったことは絶対にあってはならない。だから桐政会では「不偏不党」を真っ先に掲げている。
他にも、大学や学類を問わず、できるだけオープンな場にしようと心がけている。色々な分野で学んでいたり活躍していたりする人がいれば、それだけでお互いに刺激になり、次のアクションへの起爆剤にもなる。

明日への活力
 例えば「東アジア共同体」というテーマでゼミをしていたとき、従来なら政治経済の話が焦点となるところを、ITによるネットワークという観点を提供した者がいた。彼は桐政会のA-boyである。
また私自身にしても、選挙の手伝いやインターンのこと、そして現在スタッフとして活動している国際NGOのこと、さらにはこの春休みに訪れたカンボジアの ことなど、普段ばらばらになっている事柄が桐政会という場に戻ってきて、仲間を通して整理される。そしてまたエネルギーをもらい、明日への活力となる。
もちろん、普段はだらだらとだべっていたり、ドラゴンボールについていきなり語りだす者がいたり、恋愛事情を根掘り葉掘り聞く者がいたり。ある意味で「普通」である。でも本気でやるときは本気でやる。けじめはきっちりつけるけど、和気藹々としている。

本気で切磋琢磨できる場
 こういう場を足場としてきっちり持っておくことが、勉強するにしても、遊ぶにしても、外に飛び出して活動するにしても、大事なのだろうと思う。
今、社会ではどのようなことが起きているのか。そして自分はどのような位置でそれに対峙していて、どのようなことを考えているのか。その上で、これから何をすべきか
 桐政会は、仲間と本気で切磋琢磨できる場である。そしてばらばらの小さな源流を大きなうねりへと変え、筑波の「力」を紡ぎだす。
 まだ桐政会は動き出したばかりだ。これから初めての新入生を迎える。彼らと一緒に、より良い「場」を作り出していきたいと思う。
平成18年4月10日
初代代表 細谷恭一郎(社会学類)

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